糖質制限ダイエットは体臭を強くしてしまうって本当なの?

ご飯をはじめとする糖質の摂取を制限するタイプのダイエットは、必要以上に食事量を減らさなくてすむこともあり、実際にやっている人は多いのではないでしょうか。ただ、糖質制限ダイエットの場合、やり方によっては体臭を強くしてしまう可能性があるのはご存知でしょうか。いくらスマートになっても、体臭が強くなってしまうのは考えものです。糖質制限ダイエットによって体臭が強くなってしまうメカニズムなどについて、簡単に説明していきましょう。

原因①-脂肪がエネルギー源となることでケトン体が発生

人間の体内でエネルギー源として使用されるのは糖質、脂肪、タンパク質の3つです。糖質はエネルギー源として使用されると水と二酸化炭素になりますが、他の2つはそれ以外のものが生成されます。脂肪の場合は、エネルギー源として使用されることで、ケトン体という物質が生成されます。このケトン体は甘酸っぱい臭いをしており、ケトン体の生成量が増えて体中に回ると体臭が甘酸っぱくなるのです。糖尿病患者の体臭は甘酸っぱいといわれますが、これはインスリンの働きが低下することで細胞に糖質が取り込まれにくくなり、脂肪がエネルギー源に使わるようになることが原因です。

糖質制限ダイエットについても、同じことが言えます。そもそも糖質そのもの摂取量が減っているため、脂肪がエネルギー源として使われることが多くなります。この結果、ケトン体が増加して、体臭が強くなる化膿性があるのです。

原因②-タンパク質がエネルギー源となることでアンモニアが発生

もうひとつ考えられるのは、体内のアンモニアが増えることです。これは、タンパク質をエネルギー源として使用することで、アンモニアが生成されることが原因です。そもそもアンモニアは体にとって有害で、血中濃度が高くなりすぎると脳にダメージを与えてしまうこともあります。このため、肝臓で無害化されるのですが、糖質制限ダイエットによってタンパク質がエネルギー源として使用されるようになるとアンモニアの生成量が増え、肝臓での処理が間に合わなくなってしまいます。このアンモニアが体中に回ることで、体臭が強くなってしまうというわけです。

糖質制限ダイエットによって体臭が強くなるのは、この2つの理由によるものです。体臭を抑えるためには、ケトン体とアンモニアの両方の対策が必要になってきます。

対策①-ケトン体の生成抑制にはクエン酸が効果的

ケトン体はエネルギーを生成するクエン酸回路の働きが悪いと、生成量が増えるとされています。ケトン体を減らすためには、クエン酸回路の働きを良くすることが必要になります。疲労を感じているときに酸っぱいものがほしくなるのは、体を回復させるためのエネルギーを生成するクエン酸回路を活性化させるために、体がクエン酸を欲しているためです。

ケトン体を減らすことも同様で、クエン酸回路を活性化させてケトン体の生成量を減らすためには、クエン酸そのものの摂取量を増やせばいいのです。クエン酸の摂取によってクエン酸回路がより活性化し、ケトン体の生成量が減少すれば、体臭抑制につながる可能性があるというわけです。

クエン酸が多く含まれているのは、柑橘類や梅干などです。糖質制限ダイエットを行っている人は、体臭対策のために一緒に摂取するのがおすすめです。

対策②-アンモニアを減らすにはアスパラギン酸が効果的

アンモニア由来の体臭を抑えるためには、アンモニアと結合することで無害化してくれる成分の摂取が欠かせません。そのうちのひとつが、アスパラギン酸というアミノ酸なのです。アンモニアは肝臓で無害な尿素に変えられており、このプロセスを尿素回路といいます。尿素回路を活発に動かすためには、アスパラギン酸の摂取が欠かせないのです。アスパラギン酸の摂取によって尿素回路が活性化すれば、体内のアンモニアの量が減り、体臭抑制につながる可能性があるのです。

アスパラギン酸は肉にも含まれていますが、含有量が多いのは大豆をはじめとする豆類です。脂肪分の多い肉類ではなく、大豆製品によってアスパラギン酸を摂取できれば、脂肪の燃焼によって生じるケトン体の生成抑制にもつながる可能性があり、体臭抑制の相乗効果が期待できるのです。

まとめ-どんなダイエットも過剰になってはダメ!

体臭に影響を与えるレベルまでケトン体やアンモニアが増えるのは、ダイエットが過剰になっている証拠だと考えていいでしょう。痩せたい気持ちはよく分かりますが、急激なダイエットは体臭を強くするだけではなく、体調を悪化させる原因にもなってしまいます。体臭は体調悪化のシグナルになっているというわけです。糖質制限ダイエットは緩やかに行うことで、ケトン体やアンモニアの生成をある程度抑えることが可能です。「ダイエットに焦りは禁物」ということを、肝に銘じておきましょう。