イライラしちゃダメ!ストレスが体臭を悪化させる?

仕事が忙しかったり、子育てが大変だったりと、誰もがさまざまな理由でストレスを抱えています。問題は、ストレスによって体臭が悪化してしまう可能性があるためです。ストレスによる体臭悪化は、男性ホルモンの分泌が増えて皮脂腺が活発になることや、活性酸素が発生してしまうことが関係しています。どのようなメカニズムで体臭が悪化してしまうのか、効果的な対策としては何が考えられるのかなどについて、説明していきましょう。

ストレスによる皮脂腺の活発化が体臭につながる

体臭が強くなる原因のひとつは、皮脂の分泌量が増えることです。加齢臭やミドル脂臭はいずれも皮脂が関係しており、皮脂の増加によって臭いが強くなるためです。ストレスを受けることで、皮脂の分泌量が増加してしまう可能性があるのです。

ストレスを受けたとき、体は「攻撃された」と判断し、反撃モードに入ります。このときに、男性ホルモンの分泌量が増えるのです。これは男性だけではなく、女性にも起きます。ストレスを受けて副腎皮質から分泌されるコルチゾールというホルモンに、男性ホルモンの分泌を促す効果があるためです。問題は、男性ホルモンに皮脂腺を活性化させ、皮脂の分泌量を増やす働きがあるためです。これによって皮脂が増え、体臭が強くなる原因のひとつとなってしまうのです。

ストレスによる活性酸素の増加も体臭の原因

皮脂由来の臭いのうち、加齢臭には活性酸素が関係しています。皮脂に含まれている9-ヘキサデセン酸が活性酸素によってノネナールという物質になり、加齢臭独特の臭いを発するようになるのです。つまり、皮脂が多くても活性酸素の働きを抑えられれば、加齢臭にはつながらないことになります。

問題は、活性酸素はストレスを受けても増えてしまうことです。ストレスを受けると自律神経のうち交感神経の働きが活発になり、末梢血管が収縮して血行が悪くなります。ストレスから解放されるともうひとつの自律神経である副交感神経の働きによって血行は元通りになるのですが、このときに活性酸素が生成されてしまうのです。ストレスによって皮脂腺が活発になるのは上述の通りですが、ここに活性酸素によるノネナールの生成促進も加わり、体臭が強くなってしまうというわけです。

ストレスは「臭いやすい汗」の原因にもなる

上述のようにストレスは末梢血管の血行を悪化させる原因となりますが、これは汗腺にも影響を与えます。汗腺を動かすためにもエネルギーが必要ですが、血行が悪いと酸素が十分に供給されなくなります。酸素は赤血球によって運ばれているためです。

ただ、酸素が足りないからといって、汗腺を止めるわけにはいきません。体温調整に悪影響を与えてしまうためです。このため、ブドウ糖を乳酸に分解することでエネルギーを生成し、汗を出すようにします。この乳酸が、汗に混じってしまうのです。

いわゆる「ミドル脂臭」は皮脂が細菌によって分解されてできた中鎖脂肪酸と、乳酸を養分として繁殖する細菌の分泌物であるジアセチルという物質が混じることによって生じます。ストレスによる血行悪化は上述のように汗に含まれる乳酸を増やしますので、ジアセチルも増加してしまいます。これによって、ミドル脂臭を強くしてしまう可能性があるというわけです。

ストレスによる体臭対策には何が効果的なの?

では、ストレスによる体臭を抑えるためには、どのような対策が効果的なのでしょうか。ストレスを緩和することで上記の問題は解決しますが、問題はいかにしてストレスを緩和するかです。

最もおすすめできるのは、ウオーキングやランニングなどの有酸素運動によってストレスを解消する方法です。ストレスが解消されれば男性ホルモンによる皮脂腺の活発化、活性酸素の増加、汗腺付近での乳酸の生成のすべてが解決されるというわけです。筋肉トレーニングなどの無酸素運動は、血中の乳酸濃度を上げて体臭を悪化させる可能性がありますので、おすすめできません。また、普段から運動して汗をかいておくことは、体臭そのものを抑えることにもつながります。汗をかくとかえって体臭が増えるのではないかと思うでしょうが、実はそうでもないのです。

「汗臭い」と言われる臭いの原因は、汗に含まれているミネラルを養分にして繁殖する細菌です。この細菌の分泌物こそが、汗臭さの元になっているのです。普段から汗をかいていると汗腺が鍛えられ、汗に含まれるミネラルの量が減ります。逆に運動不足だと汗に含まれるミネラルの量が増え、細菌が繁殖しやすくなって汗臭さが強くなるのです。

まとめ-イライラする時間があったら運動しよう!

このように、ストレスをためこむことは体臭を強める原因となる可能性があるのです。体臭対策を考えるならば、イライラして無駄な時間を過ごしてしまうよりも、体を動かして汗をかき、ストレス解消と同時に、汗腺の働きを良くするようにしていく方がいいのではないでしょうか。