30歳からは「ミドル脂臭」に注意!臭い対策はどうするの?

20代まではいわゆる「汗臭さ」に注意すればよかったのですが、30台になると「ミドル脂臭」という別の臭いに注意しなければならなくなります。ミドル脂臭とは使い古された油のようなにおいで、主に頭部から発生するものです。30歳を目前に控えたあなたは、このミドル脂臭に対してどのように対処していけばいいのでしょうか。ミドル脂臭が発生するメカニズムと、臭いを抑えるために効果的とされる対策について、説明していきましょう。

ミドル脂臭は汗の中の乳酸と細菌が原因で発生する

ミドル脂臭は汗に含まれている乳酸が、皮膚に存在している細菌によって「ジアセチル」という物質に分解され、これら皮脂に含まれる中鎖脂肪酸と結合することによって発生するものです。これは男性の場合、皮脂の分泌量が30代になると増加することが関係しています。

汗の分泌量そのものは、新陳代謝が低下する30代以降は徐々に減少していきます。逆に、皮脂の分泌量は30代に入ってからの方が増えていくのです。20代の皮脂の分泌量では、ジアセチルが生成されても中鎖脂肪酸が少ないため、ミドル脂臭につながりにくかったのです。30代になって皮脂が増え、ジアセチルと中鎖脂肪酸が結合しやすくなることで、ミドル脂臭が目立つようになるというわけです。

ミドル脂臭にも個人差が!発生しやすいのはどんな人なの?

ただ、ミドル脂臭の強弱にも個人差があります。ミドル脂臭が強くなりやすい人としては、激しい運動を好む人、血行が悪化している人、肝機能が低下している人などが挙げられます。なぜこの2つがミドル脂臭を強くしてしまうのか、そのメカニズムを説明していきましょう。

激しい運動を好む人は体内で乳酸が発生しやすい

運動にはジョギングやウオーキングのように体への負担が軽い無酸素運動と、筋肉トレーニングのように体への負担が大きい無酸素運動があります。有酸素運動は酸素を使ってブドウ糖を燃焼させることでエネルギーを生成しますが、無酸素運動は酸素を使わずにブドウ糖を乳酸に分解してエネルギーを得ているという違いがあります。このため、激しい運動を好む人は体内で乳酸が生成されやすく、これが問題となってくるのです。

無酸素運動によって体内の乳酸が増加すると、汗に混じる乳酸の量が増加します。これによって細菌によるジアセチルの生成量が増加し、ミドル脂臭が発生しやすくなってしまうのです。逆に有酸素運動が中心の人は、体内で乳酸があまり生成されないので、ミドル脂臭が発生しにくいのです。

血行が悪化している人は汗腺が働くときに乳酸が発生

エネルギーは運動をしているときだけでなく、何らかの形で体を動かすためには必ず必要となります。体温を下げるために汗をかくときでも、汗腺を動かすためにはエネルギーが必要になってくるのです。血行が悪化している人は、エネルギーを生成するために必要な酸素が十分に供給されません。それでも汗を出す必要がありますので、ブドウ糖を乳酸に分解することでエネルギーを生成するのです。これによって、汗に含まれる乳酸の量が増え、ミドル脂臭が発生しやすくなるのです。

血行が悪化する原因としては、30代手前の場合、生活習慣病である動脈硬化の影響は考えにくいです。まず考えられるのが、運動不足による心肺機能の低下です。運動をしていないと心肺をあまり動かすことがないので、働きが悪くなってしまうのです。これによって汗腺まで十分な血液が届かなくなり、乳酸の増加につながるのです。

ストレスも血行悪化の原因となります。多忙な仕事などで恒常的なストレスを受けていると、自律神経のうち交感神経が活発になります。交感神経には末梢血管を収縮させ、血行を悪化させてしまう働きがあるのです。これによって汗腺まで届く血液の量が減少し、乳酸が生成されてミドル脂臭につながりやすくなってしまうのです。

肝機能が低下していると乳酸が減りにくくなる

意外なことに、肝機能もミドル脂臭には影響しているのです。それは、体内で生成された乳酸は、肝臓で処理されるためです。もし肝機能が低下していると、乳酸の処理能力が低下し、血中の乳酸濃度が上がって汗に混じる量が多くなり、ミドル脂臭が出やすくなるのです。

30歳前後の肝機能低下の原因として考えられるのは、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)です。NASHの原因は、肝臓に蓄えられている脂肪が活性酸素によって過酸化脂質となり、肝臓組織を破壊していくことです。脂っこいものが好きな人は肝臓に脂肪がたまりやすいため、お酒が好きな人は肝臓で活性酸素が生成されやすいため、NASHになりやすいとされています。

ミドル脂臭を減らすために効果的な対策は何があるの?

ミドル脂臭を減らすためには、上述の原因を取り除くことが必要です。まず、適度に汗をかくような軽い運動を毎日、行うようにしましょう。運動をすることで心肺機能が上昇すれば、汗腺に届く血液の量が増加し、乳酸の生成量が減ってミドル脂臭が発生しにくくなるのです。逆に激しい運動は血中の乳酸濃度を上げ、ミドル脂臭を強める原因となるため、注意が必要です。

軽い運動がおすすめなのは、ストレス解消につながる可能性もあるからです。上述のようにストレスは血行を悪化させ、乳酸生成につながる原因となる可能性もあります。ストレス解消によって血行が改善すれば、乳酸生成量が減少してミドル脂臭を抑えられる可能性があるのです。

早い時期からミドル脂臭が出てしまうような人は、食生活の問題によって肝機能が低下している可能性があります。必要以上に脂っこいものを食べていないか、調子に乗ってお酒を飲みすぎていないかなどをチェックしてみましょう。NASHは初期症状がほとんどありませんので、知らないうちに肝機能が低下してしまっている可能性があるのです。

まとめ-ミドル脂臭対策は生活習慣の見直しから!

ミドル脂臭そのものの発生を抑えることは難しいですが、ミドル脂臭の強さには運動不足や不適切な食生活など、生活習慣が関係しているのです。ミドル脂臭が強くならないようにするためには、30歳になる前から運動不足になっていないか、脂っこいものやお酒を摂取しすぎていないかなど、生活習慣を見直していくことが重要なのです。